1/23(土)に,新年初回となる今年度9回目のゼミが開催されました。COVID-19感染状況を鑑み,先月まではオンラインと対面の併用開催だったところ,ファシリテータと配信スタッフのみ日本橋会場に集まり,Zoom上でのオンラインディスカッションといたしました。しかしながら,社会人と学生で合計約30名の方にお集まりいただき,いつも通り熱いディスカッションが展開され,学びの多い3時間となりました。
さて,今回のゼミでは,女性起業家Cynthia Fisherが,臍帯血バンクという新しい産業を興しViacordという会社を成功に導いたケースを扱いました。
ビジネススクールさながらに,起業してビジネスを回す上での基礎知識のインプットから始まりましたが,起業のリアリティについて,経験者である山本先生や参加者の方々の口から説得力のあるコメントを多く聞くことで,時に辛い起業の側面がより実感されました。
後半では,Viacordの発展の上で遭遇した幾つかの困難について分析をすることで,既存の産業にプレイヤーとして参戦し「事業」を始めるのではなく,それ自体新しい「産業」を興すことがいかに困難を極めるものであるかについて考えさせられました。
最後に,これまで見てきた困難を背負ってFisherがこの会社を率いたなかで,彼女をしてこれほど精力的に活動さしめた彼女の内の原動力とは何だったのか,という視点から「起業家精神」について考える時間となりました。同時に,学生参加者にとって最も分かりにくい部分であったであろう,株式所有と取締役会の議席配分のパートについて解説のうえ考察し,それを,創業者が起業をした後でその会社を成長させる段階に移行すると出くわすことになる,より一般的な問題として捉え直しました。
オンライン配信の技術について,来年度以降もオンラインのみ,またはオンラインと対面の併用の開催を持続させると同時に,さらにオンライン参加者が対面の参加者やファシリテータと距離が近く感じられるように発展させるべく,改良を重ねて参ります。
また、2月のゼミは2/20(土)に開催致しました。開催報告は今しばらくお待ち下さい。
最後に、3月には、例年の一泊二日の合宿の代わりとして、3/14(日)に一日特別企画を開催いたします。「コロナ禍から考える危機下の意思決定・組織論・コミュニケーション」と題し、どの組織のリーダーであっても避けて通れない話題である、「危機的状況下におけるリーダーとしての行動のあり方」について、コロナ禍からの示唆も得つつじっくり考える一日を過ごします。詳細と参加登録はこちらからご覧ください。
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