<開催報告>
さる6/25(土)に第3回山本雄士ゼミが開催されました。
今回のゼミも前回に引き続き、対面とオンラインのハイブリッド開催の形式を取り、白熱した議論が行われました。特に対面参加者が大半を占めた今回のゼミは、現地での議論、懇親会での交流で大きく盛り上がりました!
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(ケース内容)
舞台は、オハイオ州クリーブランド。ここに本拠地を置くクリーブランド・クリニックは、約1000床の本院を始めとして、地域医療センターやプライマリケア診療所などのネットワークを擁する地域医療システムを運営しています。心臓病治療に革新をもたらした冠動脈バイパス術開発などの医学面だけでなく,その卓越したマネジメントからも注目を集め続けています。
わずか4人の医師によって設立された本クリニックが、いかにして米国屈指の病院と呼ばれるまで成長したのか。その背景を今回のディスカッションでは見ていきます。
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多岐に渡った議論の流れを振り返りつつ,ディスカッションから得られた主要な示唆を取り上げます。
ウォーミングアップとしてマネジメントの定義やミッションやビジョンについて具体例を交えて確認した後、今回ゼミのメインであるクリーブランドクリニックのケースディスカッションが始まりました。手始めに「あなたの思うクリーブランドクリニックのすごいところ」を参加者が出し合いました。
効果的でインパクトの大きい治療法を見つけ多くの患者に届けた
アウトカムの公表を行った全米初の病院である
「患者第一」の理念を徹底できている
患者の目線に立って診療ユニットの再編を行った
等々...。
各々の行動の強みを分析した後、総じてこれらの変革がなぜすごいのかが論点になりました。最終的には多くの価値を提供し、多くの人が選ぶ病院となるというサイクルが回っているからであり、これは強い病院を作るためには必要な要素であることが優位な気付きとなりました。
それでは、実際にこのようなアイデアを行動に移そうとした時どうやって周りを説得したらいいのかに議題は移り、「神経系ユニットを新しく創設する」という場面を想定し、その具体的なステップについて考えました。ここから「何か組織内で変革を起こすときには、変革を起こすリーダーがクリアな正解イメージを描き、これを達成するための仕掛けを一つずつ作っていくしかない」という学びが得られました。
ディスカッションの最後には、もし自分がCEOならば何から着手するのかについて意見を出し、全体のまとめとなりました。ケースの内容が濃く地域医療に関する取り組み、社内の従業員の健康教育などディスカッションしきれなかったテーマもありましたが、クリーブランドクリニックの成長に不可欠だった変革のリーダーシップについて深堀りすることができ、参加者の方々にも大きな学びをご提供することができたと感じています。
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【次回ゼミ予告】
次回は7/23(土)開催!「医療におけるリーダーシップとは〜アメリカの大手企業の二世代にわたる改革のケースから〜」
かつてあの発明家トーマス・エジソンが作り上げたゼネラル・エレクトリック社
そのCEOのジャック・ウェルチが80年代の不況の中でいかにリーダーシップを発揮し,改革していったかを紐解いていきます!
スタッフ一同お待ちしております!
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