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執筆者の写真山本雄士ゼミ学生スタッフ

開催報告:2019年度第1回〜複雑な医療のあるべき姿を考える〜



【ケース:Ledina Lushko: Navigating Healthcare Delivery】 非常に稀な種類のがんに罹患した患者とその家族、さらに担当の医療チームが、治療法の確立されていない中でより良い治療を求め、複数の病院・医師に相談し奔走する様子を描いたケースです。「全ての登場人物が善意で動いているのに、かえってドタバタ劇を引き起こしている」というのがこのケースのミソ。 スムーズな医療提供の流れを組み立てるためには何が必要か?との問いでは、患者が病院で受ける医療の流れ全体を見渡して各医師の意見を集約する「医療コーディネーター」が必要との意見が出ました。では、医療コーディネーターを病院に配置するためにはどうするか?病院にメリットがあることをどのように経営陣に説得するか?コーディネーターのサービスに対して対価を設定し、多くお金を払えば潤滑な医療を受けられるようにするのは妥当か? 強調されたのは、自分の組織の中での立ち位置を知った上で実現可能なアクションプランを考えること。「こうであればいいな」を述べるのは簡単でも、「これを実現するために自分はこうする」と語るまで考えぬくのは難しいものです。1年間を通じて考えていくこの問題意識を、参加者の皆様に共有していただけた回となりました。

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